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ドローンが墜落したらどうする?事故発生時の初動対応・報告義務・再発防止を解説

執筆者の写真: 株式会社TRIPLE7
株式会社TRIPLE7
11 分前
読了時間: 10分

ドローンが墜落したとき、最初にすべきことは、飛行を中止し、周囲の安全を確保することです。

負傷者がいれば救護を最優先し、必要に応じて救急車や消防、警察へ連絡します。

また、事故の内容によっては、国土交通省への報告が法律で義務付けられています。

ただし、ドローンが墜落したからといって、すべてのケースで事故報告が必要になるわけではありません。

この記事では、事故発生直後の対応から、報告が必要になるケース、DIPS2.0を使った報告方法、再発防止の考え方まで、初めての方にも分かりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 墜落したら、まず飛行中止・安全確保・負傷者の救護を優先する

  • 国土交通省への報告が必要かどうかは、事故の内容によって決まる

  • 事故を防ぐには、飛行前の確認とチームでの情報共有が大切

ドローンが墜落したら、まず何をすればいい?

ドローンの墜落や衝突が起きたときに大切なのは、慌てずに安全を確保することです。

国土交通省も、事故発生時には直ちに飛行を中止し、負傷者の救護や危険を防止するための措置を講じるよう定めています。

実際に事故が起きたときは、次の順番で対応しましょう。

STEP 1|飛行を中止し、安全を確保する

事故が発生したら、まず飛行を中止します。

機体がまだ飛行している場合は、周囲の状況を確認し、安全に着陸できる場所へ着陸させます。

墜落した機体の周囲にも注意が必要です。

プロペラが回転していたり、バッテリーが損傷していたりする可能性があります。

周囲の人を危険な場所から離し、自分自身も安全を確認してから対応しましょう。

機体の回収よりも、人の安全が最優先です。

STEP 2|負傷者がいないか確認する

次に、周囲に怪我をした人がいないか確認します。

負傷者がいる場合は、必要な救護を行います。

  • 緊急性がある場合は119番へ連絡する

  • 安全に実施できる範囲で応急手当を行う

  • 火災が発生している場合は消防へ連絡する

  • 状況に応じて警察へ連絡する

負傷者を無理に動かさず、救急隊などの指示に従うことも大切です。ただし、その場にいることでさらに危険が及ぶ場合は、安全な場所への移動が必要になることもあります。

STEP 3|周囲の被害を確認する

人の安全を確認したら、周囲に被害が出ていないか確認します。

例えば、次のような点です。

  • 建物や車などに接触していないか

  • 第三者の所有物を壊していないか

  • 機体やバッテリーから煙が出ていないか

  • 周辺に新たな危険が生じていないか

必要な安全措置を講じたうえで、事故の状況を記録します。

STEP 4|事故の状況を記録する

事故の原因を確認するためにも、状況を記録しておくことが大切です。

発生した日時や場所、飛行していた機体、当時の天候、周囲の状況などを整理します。

安全に撮影できる場合は、現場の写真も残しておきましょう。

ただし、記録のために負傷者の救護を遅らせたり、危険な場所へ立ち入ったりしてはいけません。

ドローンの墜落は、すべて国土交通省への報告が必要?

いいえ。すべての墜落が報告対象になるわけではありません。

国土交通省では、報告が必要な事態を「事故」と「重大インシデント」に分けています。

報告が必要な「事故」

主な報告対象は、次の3つです。

事故の種類

具体例

人の死傷(重傷以上)

ドローンが人に衝突し、重傷を負わせた

第三者の物件損壊

建物の壁や車など、第三者の所有物を傷つけた

航空機との衝突・接触

飛行中の航空機と接触した

人の死傷については、第三者だけでなく、操縦者や関係者も対象に含まれます。

また、第三者の所有物については、小さな傷であっても報告対象になる場合があります。

報告が必要な「重大インシデント」

重大インシデントとは、重大な事故につながるおそれのある事態などを指します。

重大インシデント

具体例

人の負傷(軽傷)

ドローンのプロペラなどによって人が軽い怪我をした

機体の制御不能

飛行中、機体の不具合によって操縦できなくなった

飛行中の発火

飛行中に機体から火が出た

航空機との接触のおそれ

航空機との衝突を避けるため、回避措置を講じた

こうした事態が発生した場合には、国土交通省への報告が必要です。

操縦ミスで墜落した場合は?

例えば、操作を誤ってドローンを地面に墜落させた場合を考えてみましょう。

機体だけが壊れ、人の負傷や第三者の物件損壊などがなく、ほかの重大インシデントにも該当しない場合は、航空法上の事故等報告の対象とならないことがあります。

国土交通省も、単純な操縦ミスによる墜落などについて、制御不能となった重大インシデントには該当しない事例を示しています。

ただし、操縦ミスであれば絶対に報告不要という意味ではありません。

例えば、操縦ミスによる墜落でも、第三者の物件を損壊した場合などは報告対象になります。

判断に迷う場合は、国土交通省の公式資料を確認しましょう。

ドローンの事故報告はどこにする?DIPS2.0での手順

事故・重大インシデントに該当する場合は、原則として国土交通省の「DIPS2.0」を使って速やかに報告します。

DIPS2.0には、飛行許可・承認申請だけでなく、事故等を報告する機能も用意されています。

STEP 1|DIPS2.0にログインする

国土交通省のDIPS2.0にアクセスし、アカウントへログインします。

STEP 2|事故等報告の画面を開く

メニューから事故等の報告に進みます。

国土交通省の操作マニュアルでは、事故等報告一覧から新しい報告を行う手順が案内されています。

STEP 3|報告の種類を選択する

該当する報告方法を選択します。

事前にDIPS2.0で飛行許可・承認申請を行っていたかどうかによって、選択する項目が異なります。

STEP 4|事故の内容を入力して報告する

事故等の発生日時や場所、使用した機体、操縦者、被害状況などを入力します。

必要に応じて、現場の状況が分かる写真なども添付します。

報告後は、提出先の航空局などで内容が確認され、追加情報や修正を求められる場合があります。

事故等の報告は、原因が完全に分かるまで待つのではなく、速やかに行うことが大切です。

なお、やむを得ない理由でDIPS2.0を使用できない場合には、所定の様式を使って電子メールなどで報告する方法も案内されています。

詳しくは、国土交通省「無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務」をご確認ください。

事故が起きたあと、再びドローンを飛ばしてもいい?

墜落後に機体の電源が入り、プロペラが回るからといって、すぐに飛行を再開することはおすすめできません。

外見上は問題がなくても、機体の内部やセンサーなどに異常が生じている可能性があるためです。

まずは事故の原因を確認し、安全に運用できる状態か判断する必要があります。

NAPAドローンアカデミーの増田インストラクターがドローンの機体を飛行前点検する様子
NAPAの飛行前点検。事故後の機体も、再飛行前には安全な状態か慎重に確認することが大切です。

原因を確認するためのポイント

例えば、次のような項目を振り返ります。

  • 機体やプロペラに損傷はなかったか

  • バッテリーの状態に問題はなかったか

  • 当時の風や天候はどうだったか

  • 飛行経路や帰還高度の設定は適切だったか

  • 操縦者と補助者の情報共有は十分だったか

飛行ログや飛行日誌などが残っている場合は、確認に役立つことがあります。

原因が分からないまま飛行を繰り返すと、同じような事故につながるおそれがあります。

必要に応じてメーカーや専門スタッフに点検を依頼し、安全を確認してから再開しましょう。

ドローンの事故を防ぐには?大切なのは飛行前の安全管理

事故を防ぐためには、操縦技術を高めることだけでなく、飛行前にリスクを見つけ、対策しておくことが大切です。

例えば、飛行する場所を事前に確認する、風の影響を考える、機体の異常がないか点検するなど、基本的な準備が安全につながります。

また、複数人で飛行する場合には、操縦者と補助者の間で情報を共有しておくことも重要です。

NAPAのドローン実務チームが飛行前にブリーフィングを行う様子
NAPA実務チームによる飛行前ブリーフィング。起こり得るリスクや役割分担を共有します。

NAPAが大切にする、航空業界の安全管理

NAPAドローンアカデミーでは、航空業界で培われてきた安全管理の考え方を、ドローンの教育や実務にも取り入れています。

安全管理を監修する岩岡真吾は、JALで約20年間、国際線パイロットとして乗務してきた経験を持っています。

航空業界では、事故を防ぐために、操縦者個人の技術だけでなく、チーム全体で安全を確保する考え方が重視されています。

NAPAの実務チームでも、航空業界のCRM(Crew Resource Management)の考え方を背景に、TEM(Threat and Error Management)を取り入れた飛行前ブリーフィングを実施しています。

TEMとは、現場にある危険や起こり得るミスをあらかじめ想定し、対策を考える安全管理の手法です。

例えば、風が強くなった場合の対応や、通信が不安定になった場合の行動などを、飛行前にチームで共有しておきます。

事故が起きてから対応することも大切ですが、事故につながる危険を、飛行前に見つけることも同じくらい大切です。

NAPAは、資格を取得するための操縦技術だけでなく、こうした安全に飛行するための判断力も大切にしています。

NAPAドローンアカデミーの岩岡真吾氏が航空業界のCRM安全管理を説明する講習の様子
岩岡氏によるCRM安全管理講習。航空業界の安全管理の考え方を、ドローン運航に生かしています。

ドローンの事故・墜落についてよくある質問

Q. ドローンを墜落させたら、必ず国土交通省に報告しなければなりませんか?

いいえ。墜落しただけで必ず報告が必要になるわけではありません。

人の負傷、第三者の物件損壊、機体不具合による制御不能など、法令で定められた事故・重大インシデントに該当する場合は報告が必要です。

Q. 自分のドローンだけが壊れた場合も報告が必要ですか?

自分の機体だけが損傷した場合、それだけで直ちに航空法上の事故等報告の対象になるとは限りません。

ただし、機体不具合による制御不能など、別の報告対象に該当する可能性があるため、状況を確認してください。

Q. 人に軽い怪我をさせた場合も報告が必要ですか?

はい。ドローンによる人の軽傷は、重大インシデントとして報告対象になります。

怪我をした人の救護を優先し、必要な報告を行いましょう。

Q. 国家資格を持っていても事故報告は必要ですか?

はい。国家資格を取得していても、報告対象となる事故・重大インシデントが発生した場合は報告が必要です。

国家資格の有無によって、事故報告の義務がなくなるわけではありません。

Q. DIPS2.0で報告できない場合はどうすればいいですか?

やむを得ない事情でシステムを利用できない場合は、国土交通省が案内する所定の報告書を使用し、関係する官署へ電子メールなどで報告する方法があります。

報告方法や提出先は、国土交通省の公式ページで確認してください。

まとめ|事故が起きたときこそ、安全を最優先に

ドローンが墜落した場合に最も大切なのは、慌てずに安全を確保することです。

飛行を中止する → 負傷者を救護する → 被害状況を確認する → 必要な報告を行う

この流れを覚えておきましょう。

事故が起きたあとに正しく対応することはもちろんですが、日頃から飛行前点検やリスクの確認を徹底することも大切です。

NAPAドローンアカデミーでは、元JAL国際線パイロットによる安全管理の考え方と、実務経験を持つインストラクターの指導を通じて、操縦技術だけにとどまらない学びを大切にしています。

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※本記事は2026年11月4日時点で確認した国土交通省の公式情報に基づいています。実際の事故対応では、被害状況に応じた救護・安全確保を優先し、最新の法令や国土交通省の案内をご確認ください。

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