限定変更とは?夜間飛行・目視外飛行・25kg以上を、はじめての方にもわかりやすく解説
ドローンの国家資格(一等・二等無人航空機操縦士)を調べていると、「限定変更」という言葉が出てきます。「夜間」「目視外」「25kg」と並んでいても、はじめての方には何のことか分かりにくいかもしれません。
この記事では、限定変更とは何か、夜間飛行・目視外飛行とはどんな飛び方なのかを、国のルールにそって、はじめての方にも分かるように説明します。
この記事のポイント
国家資格は、取った直後は「昼間・目視内・25kg未満」の飛行に限られている
この「限られた条件」を外すための追加の講習が、限定変更
限定変更に、学科の講習と国の学科試験はない。実地の講習と修了審査で受けられる
限定変更とは?
ドローンの国家資格には、飛ばしてよい条件の「限定」が付いています。基本のコースで資格を取ると、次の3つの条件の中で飛ばす資格になります。
最初に付いている限定 | 意味 | 限定変更をすると |
昼間飛行の限定 | 日の出から日の入りまでの間だけ飛ばせる | 夜間も飛ばせる |
目視内飛行の限定 | 自分の目で機体が見える範囲だけ飛ばせる | 目視外も飛ばせる |
25kg未満の限定 | 重さ25kg未満の機体だけ飛ばせる | 25kg以上の機体も飛ばせる |
この限定を外すための追加の講習が「限定変更」です。自動車の運転免許の「AT限定」を、あとから外すのに近いイメージです。
実際のお仕事では、限定変更まで受けている方が多くいらっしゃいます。一等を持っている方のうち、約85%が目視外、約77%が夜間の限定変更を受けています。二等を持っている方でも、約74%が目視外、約52%が夜間の限定変更を受けています(国土交通省 無人航空機関係統計・2025年5月末時点)。
夜間飛行とは?
国のルールでいう「昼間」は、日の出から日の入りまでの間です。日の出・日の入りの時刻は、国立天文台が発表する時刻で、地域によって変わります。
日の入りの時刻を過ぎたら、まだ空が明るくても「夜間」です。たとえば冬の東京では、夕方5時前に日の入りになる日もあります。夕方の撮影や作業が、知らないうちに夜間になっていることがあるので、注意が必要です。

暗い中では、機体の向きや距離、周りの障害物が昼間より見えにくくなります。夜間の限定変更では、昼間とは違う見え方の中で、安全に飛ばす操作を身につけます。
夜間の飛行が使われるお仕事の例
夜景やイベントの空撮
夜間の巡回・警備
日中に止められない施設の点検
目視外飛行とは?
国のルールでいう「目視」は、操縦する人が、自分の目で機体を直接見ることです。次のような飛ばし方は、機体が近くにあっても「目視外」になります。
送信機の画面(モニター)だけを見て飛ばす
双眼鏡やカメラを通して機体を見る
補助者が機体を見ていて、操縦する人は見ていない
ゴーグルを付けて、機体のカメラの映像を見ながら飛ばす(FPV)

建物の裏側に回る点検や、遠くまで飛ばす測量・物流では、機体が目で見えなくなることがあります。目視外の限定変更では、画面の情報をもとに、機体の位置や周りの状況をつかみながら飛ばす操作を身につけます。
目視外の飛行が使われるお仕事の例
橋・鉄塔・建物の点検
広い範囲の測量
荷物を運ぶ物流
FPVの空撮
25kg以上の機体とは?
ここでいう重さは、機体と、積んでいるもの(バッテリーや荷物など)を合わせた、飛び立つときの重さ(最大離陸重量)です。農薬の散布や物流など、大きな機体を使うお仕事では、25kg以上になることがあります。

一等で25kg以上の限定を外した方は、資格を更新するときの身体検査を、医療機関で受ける必要があります。
限定変更をすると、何が変わる?
二等の場合、立入管理措置(飛ばす場所の下に人が入らないように管理すること)をしたうえで、機体認証を受けた25kg未満の機体を使うと、夜間・目視外などの飛行で、国への飛行許可・承認の手続きが不要になります。このとき、夜間・目視外を飛ばすには、それぞれの限定変更が必要です(飛行マニュアルの作成などは必要です)。
一等で、人がいる場所の上空を補助者なしの目視外で飛ばす「レベル4飛行」を行う場合も、目視外の限定を外していることが前提になります。
限定変更をしていなくても、飛ばすたびに国の許可・承認を受ければ、夜間・目視外を飛ばせる場合があります。お仕事で何度も飛ばす方ほど、限定変更をしておくと、手続きの負担が軽くなります。
限定変更の受け方と費用
限定変更は、基本のコースを修了していることが前提の、追加の講習です。学科の講習と、国の学科試験はありません。実地の講習を受け、修了審査に合格すると、限定を外すことができます。
NAPAドローンアカデミーの料金(税込)
限定変更の種類 | 二等 | 一等 |
夜間飛行 | 55,000円 | 55,000円 |
目視外飛行 | 55,000円 | 165,000円 |
25kg以上の機体 | 88,000円 | 110,000円 |
目視外と夜間を同時にお申込みの場合は22,000円、目視外・夜間・25kg以上を同時にお申込みの場合は33,000円の割引になります。基本のコースと一緒にお申込みいただくこともできます。NAPA以外で基本のコースを修了された方は、修了の状況を確認したうえでご案内します。
一等の経験者コースでは、目視外・夜間などの限定変更まで含めた講座も、一般教育訓練給付金の対象です。
どれを受ければいい?
限定変更は、全部受けなければいけないものではありません。これからどんな飛行をしたいかで決まります。
夜に飛ばしたい:夜景・イベントの撮影、夜間の巡回など → 夜間
見えない所まで飛ばしたい:点検・測量・物流・FPVなど → 目視外
大きな機体を使いたい:農薬散布・物流など → 25kg以上
まだ決まっていない方は、基本のコースのあとで、お仕事に合わせて受けることもできます。迷われる場合は、無料体験・個別相談で、目的をうかがいながら一緒に整理します。
よくある質問
Q. 限定変更は、あとからでも受けられますか?
受けられます。基本のコースを修了していれば、必要になったときに受講いただけます。
Q. 限定変更にも、国の学科試験はありますか?
ありません。実地の講習と修了審査で受けられます。
Q. 夕方、まだ明るい時間なら、昼間として飛ばせますか?
日の入りの時刻を過ぎたら、明るさに関係なく夜間です。日の入りの時刻は、地域と季節によって変わります。
Q. 機体がすぐ近くにあれば、画面を見て飛ばしても目視内ですか?
いいえ。操縦する人が自分の目で機体を見ていなければ、近くても目視外です。
まとめ
国家資格は、最初は「昼間・目視内・25kg未満」の飛行に限られている
夜間は「日の入りから日の出まで」、目視外は「操縦する人が自分の目で機体を見ていない状態」
限定変更は、基本のコースのあとに受ける追加の講習。学科の講習と国の学科試験はない
どれを受けるかは、これからどんな飛行をしたいかで決まる
出典:国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(昼間・目視の考え方)、「無人航空機の飛行許可・承認手続」、「無人航空機操縦者技能証明」、無人航空機関係統計(2025年5月末時点)。制度の内容は変わることがあります。料金は2026年4月9日改定・税込です。
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2026年10月更新/安全教育監修:岩岡真吾
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