北陸新幹線区間で“大型物流ドローン搬送”を実証|豪雪・災害時の資機材搬送を想定
- 株式会社TRIPLE7
- 1月15日
- 読了時間: 6分
更新日:1月17日

「雪で道路が塞がれて、車両が現場に入れない」
「人力では運べない重量物を、どうやって現場へ届けるか」
鉄道保守や災害対応の現場では、こうした課題が現実に起こり得ます。
そこで株式会社TRIPLE7は、
西日本旅客鉄道株式会社、ジェイアール西日本商事株式会社との連携のもと、
2025年12月19日、北陸新幹線(越前たけふ〜敦賀)区間で大型物流ドローンによる資機材搬送の実証実験を実施しました。
本実証は、単なる飛行デモではありません。
安全確認 → 輸送 → 荷下ろし → 帰還までを含む“実運用に近い形”で、
大型物流ドローン活用の有効性と安全性を検証しました。
|実証の目的:
“運べない状況”を想定し、
現場で使えるかを確かめる
今回の実証実験で重視したのは、従来の運搬手段では対応が難しい状況において、大型物流ドローンが現場の選択肢になり得るかという点です。
想定したのは、次のような環境でした。
豪雪地帯で道路が確保できない状況
斜面や山間部など、車両の進入が難しい地形
災害発生時など、人力での運搬に大きな負担がかかる現場
今回検証したのは、「ドローンが飛べるかどうか」ではありません。
現地の安全確認から、資機材の輸送、荷下ろし、帰還までを含め、”一連の流れが“現場の仕事として成立するか”という視点で、実運用に近い形での検証を行いました。
では実際に、
現地の安全確認を担う DJI Dock 3 と、
資機材輸送を担う DJI FlyCart 100 を組み合わせた運用フローをご紹介します。
|実運用フローを検証:
Dock3で安全確認→ FlyCart100で輸送
今回の実証では、役割分担を明確にした運用モデルを採用しました。
1)DJI Dock 3で着陸地点・周辺環境の安全確認
遠隔運用が可能なドローンシステム DJI Dock 3 の特性を活かし、着陸地点および周辺環境の安全確認を実施。具体的には、以下のような情報を事前に確認し、安全な運用判断につなげました。
地面状況
障害物の有無
人や車両の動線(第三者リスク)

2)DJI FlyCart 100で資機材輸送・荷下ろし・帰還まで
安全確認の後、大型物流ドローン DJI FlyCart 100 を用いて、災害対応を想定した資機材の輸送、荷下ろし、帰還までを一連で実施。現場実装を見据えた運用イメージを確認しました。



実際の鉄道敷地内で、「現地の安全確認」と「輸送」を分けた現実的な運用モデルを検証できた点は大きなポイントです。
|安全を最優先:
多層的な運用体制と
中止判断基準

今回の実証は、安全管理を最優先事項として運用設計を行っています。
複数名体制による事前確認
操縦・監視の役割分担
運用中の状況監視
明確な中止判断基準の設定
天候や現地状況、第三者の立ち入りなどを常時監視し、状況に応じて運用内容の見直しや一時中断を行う体制を構築。
事故を未然に防ぐ設計を重視しました。
|現場の声:
80kg級資機材搬送の意義
本実証を通じて、大型物流ドローンが資機材搬送の有力な手段になり得ることを確認しました。
特に、豪雪地帯や斜面、トンネル上部など、これまで人の対応に負担がかかっていた環境での活用が期待されます。
現場を管轄するJR西日本 金沢支社の濵野利貴氏は、次のように述べています。

「異常時などが発生した際、積雪量によっては道路が封鎖され、車両で現場へ侵入できないケースがあります。80kg級の資機材は人力での運搬が難しく、作業者への負担も大きいため、今回のようにドローンで資機材を搬送できることは、非常に有効だと実感しました。」
“運べない”が起きたときに、現場の負担を減らし、対応を早められる可能性がある。
今回の実証は、その可能性を現場レベルで示す結果となりました。
|実施概要(まとめ)
実施日:
2025年12月19日(金)
実施場所:
北陸新幹線 越前たけふ〜敦賀駅間(JR西日本敷地内)
実施内容:
DJI Dock 3 による着陸地点および周辺環境の安全確認
DJI FlyCart 100 による資機材輸送および荷下ろし
使用機材:
無人ドローン運用ステーション:DJI Dock 3
大型物流ドローン:DJI FlyCart 100


|各社の役割
運用・安全管理・進行管理:
株式会社TRIPLE7/NAPAドローンアカデミー
機体提供:
株式会社システムファイブ
飛行許可申請、法務支援:
バウンダリ行政書士法人
技術協力:
南榮工業株式会社(ジャパンドローンセンター)
関係箇所への各種調整:
ジェイアール西日本商事株式会社 ドローンチーム
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